しゃむしゃむのリベルテ通信

NPO法人リベルテの日々をしゃむしゃむと呼ばれている代表がつづります。

新しく生まれ変わる信濃美術館の開館に向けて 障がいのある方等との意見交換会参加しました


信濃美術館の地域懇談会へ障害のある人たちやそのサポート団体の1つとして参加して来ました!毎回、めちゃ(忌憚なく)意見がバシバシ出ていて、思わず弱気になってしまい、手話通訳の人にもっと大きな声で!と言われてしまいました笑

*障がいのある方等との意見交換会
www.pref.nagano.lg.jp


団体に所属している人やその代表者は、バリアがあるゆえに主張することで現状を変えたり(変わんなかったり、しかし声を上げ続けることを)しています。そうした少しでもアクセスを良くしようとしている人たちと、その人たちが媒介になって、その背景にある最も文化や芸術に遠くにいるだろう人へ届ける可能性づくりや、そうした機能を美術館がアウトリーチしながら作れたら良いかもしれないと、質疑や意見を聴きながら思いました。


ソーシャルビューのような鑑賞プログラムも含め、災害時の避難訓練など、アーティスト、学芸員と障害種別、子ども、じいちゃんばあちゃんと、それだって1つのアートの企画の中で考えても良いかもと思いました。と、同時に美術館で働く学芸員やスタッフがそれもこれも担うというよりは、中間機関のような仕組みの中で、文化芸術へ、それが憲法で保証されている「健康で文化的な最低限度の生活」のひとつとしてアクセスをつくっていくことも考えました。設計者の人がしきりに「人が中心の美術館です」と言っていたのが印象的。今回意見を言う側の人たちが、実際に鑑賞や地域交流、ラーニングプログラムの開発プロジェクトに(意見・質問される側へ)参加して、そしてそれが面白いか面白くないかって評価される中で美術館の設計コンセプトにある「全ての人に開かれた美術館」事業が動いていったらどうなるんだろう?

意見の中で「ひきこもり」や「精神疾患」の方などへの鑑賞時間について要望しました。そのように大勢の人や公共の場に行くまでの恐怖や不安が強い人、または少年院や刑務所、生活保護を受けている人、養護施設で生活している人たちなど、文化というものを「余裕」や「無駄」「遊び」として遠くに置かれてしまい(そして同時に「関係性の断絶」が起こり)がちな人たちに繋いでいくにはどうしたら良いんだろう?そんなことも考えたりもしました。

緊張感があり刺激的な分科懇談会でした!